本邦でもようやくRa-223による骨転移に対する治療が行われる時が来た。
この薬剤による治療が骨転移治療の標準治療になるのかどうか、それは他の治療との兼ね合いをどう解決するかにかかっていると言っても過言ではない。
残念ながら大阪市大はRa-223の使用許可を取っていないのですぐに使うことは出来ないが、なるべくはやく許可申請を行って使用したいと考えている。
現在去勢抵抗性前立腺癌の骨転移と適応が限定されているが、本来は癌腫によらず広く用いることが出来るはずで、I-131内用療法だけでは効果が十分とは言えない甲状腺癌の骨転移に対しても近い将来使うことが出来るのではないかと考えている。(文責:河邉讓治)